===== (2)tuple_datasetによるデータの準備・設定 ===== Chainer2でMNIST目次\\ [[Chainer2プログラミングの全体図]] -[[(1)Chainer2を使用するためのimport文]] -[[(2)データの準備・設定|(2)データの準備・設定(Chainer)]] <= いまココ -[[(3)モデルの記述|(3)モデルの記述(Chainer)]] -[[(4)モデルと最適化アルゴリズムの設定|(4)モデルと最適化アルゴリズムの設定(Chainer)]] -[[(5)学習と結果の出力(Chainer)]] -[[(6)結果の出力|(6)学習結果のパラメータの保存(Chainer)]] -[[(7)推測|(7)推測(Chainer)]] #3 モデルの記述 class MyModel(Chain): def __init__(self): super(MyModel,self).__init__( # パラメータを含む関数の宣言 ) def __call__(self, ...): # 損失関数 def fwd(self, x): # 順伝播? ここにもモデルを記載、予測するときにこの関数を用いる ===== 開発環境 ===== Windows 8.1\\ Anaconda \\ Python 3.5\\ Chainer 2.0\\ Chainerのインストール方法は[[Chainer2.0をWindowsにインストール]]をご覧下さい。 このページは、[[(1)Chainer2を使用するためのimport文]]の続きであり、今回は、MNISTのデータの準備・設定を行っていきます。 データの準備が難しいところなのですが、今回は、最初なので、Chainerであらかじめ用意されているMNISTデータセットを利用します。 オリジナルデータセットの準備については、後日、[[Chainer2用自前データの準備]] に記載予定です。 ===== 手順 ===== ==== 0. 前回終了時の画面 ==== [[(1)Chainer2を使用するためのimport文]]終了時の、以下のような状態から始めます。 {{:pasted:20171103-205859.png?400|}} ==== 1. データセットの準備 ==== 以下のコードを入力して、Shift + Enterを押します。最初は、MNISTの画像データなどがダウンロードされるので、時間がかかります。 from chainer.datasets import mnist # データセットがダウンロード済みでなければ、ダウンロードも行う train, test = mnist.get_mnist(withlabel=True, ndim=1) # matplotlibを使ったグラフ描画結果がnotebook内に表示されるようにします。 %matplotlib inline import matplotlib.pyplot as plt # データの例示 x, t = train[0] plt.imshow(x.reshape(28, 28), cmap='gray') plt.show() print('label:', t) 以下のような画面になります。(以下の画面は、2回目以降の画面となります。最初は、「Downloading from %%http://yann.lecun.com/exdb/mnist/train-images-idx3-ubyte.gz...%%」といった感じの文字が4行続くと思います。) {{:pasted:20171103-211623.png}} 順に解説していきます。 from chainer.datasets import mnist # データセットがダウンロード済みでなければ、ダウンロードも行う train, test = mnist.get_mnist(withlabel=True, ndim=1) Chainerが用意しているchainer.datasetsから、手書き数字MNISTのデータをダウンロードして読み込みます。 MNISTとは何か、またこれから何をやろうとしているのかについては、以下のサイトが非常に分かりやすいです。\\ http://exceldeeplearning.blog.jp/archives/1411297.html\\ ちなみに、よく言われているMNISTの元データのダウンロードついては、[[http://twosquirrel.mints.ne.jp/?p=20277|こちら]]をご覧いただければと思います。 手書き数字MNISTは、本来は28x28pixelのグレースケールの画像と、それが何の数字であるかの正解ラベルのセットです。この画像と正解ラベルのセットが、training用の6万セット、test用の1万セットとなっています。 ただ、画像のままではChainerでは読み込めません。そのため、画像を0~255の値をとる284個の数字が1列に並んだ配列(ndim=1)に変換(さらに正規化といって全部255で割る)したものと、正解ラベルのセット(withlabel=True)に変換したものを、chainer.datasets.get_mnist()関数で呼び出して、trainとtestという変数に代入しています。 >なかがどんなカタチになっているかというと、一つの行(train[0])に >%%[[%%.234809284, .324039284, .34809382 …. .04843098%%]%%, 3%%]%% >というように、左に入力値と右にその答え(ラベル値)がセットで入っています。 >また、chainerではtrainで学習して、testで試してみて正解率を見ていく感じになります。\\ 出典:[[https://qiita.com/tommyfms2/items/a2f23acbf515fba3495b|chainer 1.11.0以降のmnistを解説]] 具体的には、今回、 x, t = train[0] print(x) print(t) と入力してShift + Enterで実行すると、以下のように表示されてます。 {{:pasted:20171103-213151.png}} {{:pasted:20171103-213221.png}} ちなみに、 print(train[0]) とすると、以下のように表示されて、train[0]は、1x784のNumpy配列(各要素は0から1までの数値(dtype=float32))と、正解ラベル(dtype=int32)のタプル(tuple)であることが分かります。 {{:pasted:20171103-213448.png}} {{:pasted:20171103-213512.png}} 次は、train[0]の画像データをJupyter Notebookで可視化しています。 # matplotlibを使ったグラフ描画結果がnotebook内に表示されるようにします。 %matplotlib inline import matplotlib.pyplot as plt # データの例示 # trainデータセットの1行目を、画像データのNumpy配列(1x784)をx、正解ラベルをtとして取り出す x, t = train[0] # 1x784のNumpy配列xを、28x28のNumpy配列に変換後、matplotlibのpyplotを用いて、 # グレースケール画像として読み込み、Jupyter Notebook内で表示 plt.imshow(x.reshape(28, 28), cmap='gray') plt.show() # 正解ラベルの表示 print('label:', t) こちらは、ダウンロードしたMNIST画像の1つを、Jupyter Notebook上に表示して確認しています。一つ一つのコードについては、上記のコード内にコメントで記載しました。ここでは、numpyのreshape()関数と、matplotlib.pyplotのimshow()関数、show()関数を用いています。numpyとmatplotlibは機械学習プログラミングでよく使いますので、特にNumpyについては勉強しておく必要があります。 Numpyについては、[[http://twosquirrel.mints.ne.jp/?p=20153|Chainer用の画像処理メモ(5)初めてのNumPy"import numpy as np"]]をご覧いただければ幸いですが、以下の2つの本などで、ある程度しっかり勉強しておく必要があります。   後半のコードは、特にMNISTのtrainingを行う際には不要ですが、データを読み込んだときに、読み込んだデータと元のデータとの整合性の検証は大事なことなので、このようなコードの記載があるのだと思われます。 Chainerが用意しているMNISTデータセットを用いる手順は上記でおしまいです。 初めての場合は、次は、とりあえず、[[(3)モデルの記述]]に進んでください。 ===== chainer.datasets.get_mnist関数について ===== trainとtestに対応する2つのdatasetを返します。 (1)グレースケール画像のデータをgetする場合\\ 今回はそれにあたります(MNISTなんてグレースケールで十分)が、 train, test = mnist.get_mnist(withlabel=True, ndim=1) のように、引数に、withlabel=True, ndim=1と入れます。 (2)万が一、カラー画像としてデータをgetしたい場合\\ train, test = mnist.get_mnist(withlabel=True, ndim=3, rgb_format=True) のように、引数に、withlabel=True, ndim=1, rgb_format=Trueと入れます。 Chainer関連の関数については、公式マニュアルを読むのが一番です。残念ながら英語ですが、それでも読むしかありません。日本発祥なのだから、マニュアルの日本語Versionもぜひ欲しいところなのですが、、、Kerasは日本語マニュアルがあるのに、、、 Docs » Chainer Reference Manual » Dataset examples » chainer.datasets.get_mnist\\ https://docs.chainer.org/en/stable/reference/generated/chainer.datasets.get_mnist.html\\ {{:pasted:20171103-185942.png}} ===== Numpy配列について ===== よろしければ、以下をご覧ください。 Chainer用の画像処理メモ(5)初めてのNumPy"import numpy as np"\\ 2017/10/22\\ http://twosquirrel.mints.ne.jp/?p=20209 Chainer用の画像処理メモ(6)画像をNumpy配列に変換\\ 2017/10/23\\ http://twosquirrel.mints.ne.jp/?p=20209 ===== import matplotlib.pyplot as pltについて ===== かなり面倒ですが、コードを理解するためには、import文の役割を一つずつ調べていくのが王道です。 機械学習プログラミングで使用することが多いimport文について、以下にまとめていく予定ですので、ぜひご覧ください。 機械学習で用いるpythonの”import xxx”まとめ\\ 2017/10/25 2017/10/28\\ http://twosquirrel.mints.ne.jp/?p=20344 Matplotlibについては、以下の本の第4章「Matplotlibでグラフを描画しよう」がおすすめですが、さしあたり、[[https://qiita.com/Tatejimaru137/items/44646c9bb3799768fa81|matplotlibで画像を連続的に表示する方法メモ]]や[[http://oikakeru.hateblo.jp/entry/2017/03/30/150842|Matplotlibで画像を表示してみるetc(その1)]]が参考になります。matplotlib.pyplotで画像を表示するために、numpyとかPIL(pillow)とかいきなり出てきますので、その都度、[[http://twosquirrel.mints.ne.jp/?p=20344|機械学習で用いるpythonの”import xxx”まとめ]]で該当部分をチェックしてもよいとは思います。 ===== 参考文献 ===== Chainer: ビギナー向けチュートリアル Vol.1 mitmul 2017年05月18日に更新 https://qiita.com/mitmul/items/eccf4e0a84cb784ba84a Chainerv2による実践深層学習、新納浩幸 上のMNISTのチュートリアルだと、Chainerがあらかじめ用意しているデータを使用しているだけで、自前のデータを扱う方法がさっぱりわからないので、以下の解説を参考にする必要がある。 chainerのデータセットの作り方 LinearやCNN\\ https://qiita.com/tommyfms2/items/c3fa0cb258c17468cb30 ===== 自前のデータでchainerのデータセットの作り方 ===== 作成中。下記ページを参考にする。 chainerのデータセットの作り方 LinearやCNN\\ https://qiita.com/tommyfms2/items/c3fa0cb258c17468cb30 ChainerのCNNにおけるデータセットの作り方\\ 2017年8月4日 hiroki7122\\ http://enjoy-programing.com/chainer%E3%81%AEcnn%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E4%BD%9C%E3%82%8A%E6%96%B9/ chainerのデータセットの作り方 LinearやCNN\\ tommyfms2 2017年10月07日に更新\\ https://qiita.com/tommyfms2/items/c3fa0cb258c17468cb30 ===== リンク ===== 次 [[(3)モデルの記述|(3)モデルの記述(Chainer)]] 前 [[(1)Chainer2を使用するためのimport文]] Chainer2でMNIST目次\\ [[Chainer2プログラミングの全体図]] -[[(1)Chainer2を使用するためのimport文]] -[[(2)データの準備・設定|(2)データの準備・設定(Chainer)]] <= いまココ -[[(3)モデルの記述|(3)モデルの記述(Chainer)]] -[[(4)モデルと最適化アルゴリズムの設定|(4)モデルと最適化アルゴリズムの設定(Chainer)]] -[[(5)学習と結果の出力(Chainer)]] -[[(6)結果の出力|(6)学習結果のパラメータの保存(Chainer)]] -[[(7)推測|(7)推測(Chainer)]]