====== 02.RStudioのインストール ====== ---//2019/10/08 更新// 前回の[[00.初めての医療統計rとezr:01.ezr_とr_のインストール|01.EZR(とR)のインストール]]では、WindowsパソコンにEZRをインストールしました。今回は、R Studioをインストールします。 ===== R Studioとは? ===== 統計の計算をしたいのであれば、よほどのことをしない限りは、[[http://www.jichi.ac.jp/saitama-sct/SaitamaHP.files/statmed.html| EZR]]で十分です。 ところが、データを追加したり、間違っていたところを1つでも訂正したりすると、統計処理を最初からやり直さなければいけません。 やり直しをすることが、他のミスの発見にもつながることもあるのですが、できれば、 (1)計算の過程を記録に残し、 (2)元データに変更があっても、自動的に再計算してくれる ようなシステムを構築できれば、理想的です。 これは、R Markdownというシステムを用いることで可能となります。デメリットとしては、R言語の勉強が必要であること、日本語での利用には、文字化けなどにやや難があることですが、R Markdownをマスターしたあかつきには、きっと、統計処理を含むレポート作成がラクチンになることでしょう。(筆者は、まだ、全く、その域に達しておりません。) そして、R Markdownを利用するためのプラットフォームとして、R Studioという統合開発環境(IDE)、つまりコンピューターソフト上で、R Notebookファイルを作成していく方法が有用です。 以下のサイトには、R Markdownの使用方法が分かりやすく記載されています。 連載 R Markdownで楽々レポートづくり http://gihyo.jp/admin/serial/01/r-markdown このサイトでは、上記サイトの内容その他を、R Studioで実行する方法を記載させていただきたいと思います。 もちろん、初めて統計をしようとする人にとっては、『どのようなときに、どの手法を使えばよいのか?』というところが分からないものです。そのような方は、まずは、2015年に発売された[[http://amzn.to/2zVgALx|初心者でもすぐにできるフリー統計ソフトEZR(Easy R)で誰でも簡単統計解析]]を読んで、具体的な実例とともに、例えば、t検定を行ってよい条件や、実際のt検定のやり方、結果の解釈の仕方などを理解する必要があります。 R Markdownは、統計についてはある程度理解した上で、Rプログラミングをやってみようと思う人、特に同じようなレポートを何回も書かなければならない人にお勧めです。 R Markdownを用いて論文を作成した場合は、論文のMethodには、 All statistical analyses were performed with R 2.13.0 (R Foundation for Statistical Computing, Vienna, Austria). と記載すればよいようです。 ===== RStudioでRNotebookを保存する場所はC:/r/直下でフォルダ名などは英語のみで ===== 結論:C:/r/qpcr/210614_WelchTestPosthoc.Rmd などのように、C:/からフォルダ名、ファイル名まで、全て半角英数字にする。 特にフォルダ名に日本語などは入れないように気を付ける Previewしようとすると、以下のようなエラーが出て、グラフなどがうまく表示されないことがあります。 error creating notebook file name conversion problem --name too long? {{:00.初めての医療統計rとezr:pasted:20210614-083241.png}} 参考:https://stackoverflow.com/questions/52208134/issue-loading-data-of-file-name-conversion-problem-name-too-long ===== 開発環境 ===== Windows 10 Pro (1803) R 3.0.2 EZR 1.40 ===== WindowsにRStudioをインストール ===== https://www.rstudio.com/products/rstudio/download/ からWindows用インストーラーをダウンロードしてインストールします。 以下のリンク先を御覧頂ければ幸いです。 [[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/windows%E3%81%ABrstudio%E3%82%92%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB#windows%E3%81%ABrstudio%E3%82%92%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB|WindowsにRStudioをインストール]] インストール方法とRStudio入門については、以下の本が非常にお勧めです。 ===== RStudioの使い方に関するリンク(1) ===== 以下に、RStudioの使い方についてまとめてみました。 [[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/%E5%88%9D%E3%82%81%E3%81%A6%E3%81%AE%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%B5%B1%E8%A8%88/index.html|初めての医療統計 目次]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/rstudiocloud%E3%81%A7%E3%81%A9%E3%81%93%E3%81%A7%E3%82%82rstudio|RStudioCloudでどこでもRStudio]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/windows%E3%81%ABrstudio%E3%82%92%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AB|WindowsにRStudioをインストール]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/rstudio%E3%81%A7%E6%96%B0%E8%A6%8F%E3%83%97%E3%83%AD%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%AF%E3%83%88%E4%BD%9C%E6%88%90|RStudioで新規プロジェクト作成]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/rstudio%E3%81%A7%E6%96%B0%E8%A6%8Frnotebook%E4%BD%9C%E6%88%90|RStudioで新規RNotebook作成]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/rnotebook%E3%81%A7r%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%89|RNotebookでRインラインコード]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/excel%E3%81%A7csv%E5%87%BA%E5%8A%9B|Excelでcsv出力]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/rnotebook%E3%81%A7csv%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%AE%E8%AA%AD%E3%81%BF%E8%BE%BC%E3%81%BF%E3%81%A8%E8%A1%A8%E7%A4%BA|RNotebookでcsvファイルの読み込みと表示]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/rnotebook%E3%81%A7%E6%8A%98%E3%82%8C%E7%B7%9A%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95|RNotebookで折れ線グラフ]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/ggplot2%E3%81%A7%E6%8A%98%E3%82%8C%E7%B7%9A%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95|ggplot2で折れ線グラフ]] -[[http://i-doctor.sakura.ne.jp/dokuwiki/doku.php/ggplot2%E3%81%A7%E8%AB%96%E6%96%87%E7%94%A8%E3%81%AE%E7%99%BD%E9%BB%92%E6%8A%98%E3%82%8C%E7%B7%9A%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95|ggplot2で論文用の白黒折れ線グラフ]] -[[:ggplot2でタイトルとx軸y軸の設定]] -[[:Rで対応のあるt検定]] -[[:Rでt検定]] -[[:Rでカイ2乗検定]] -[[:dplyrでデータ変換と要約]] -[[:ANOVA君で分散分析]] -[[:tableoneでTable1を作成]] -[[:rstudio:elisa測定結果の計算|ELISAの測定結果をRStudioで計算]] -[[:医療統計に関するリンク]] -[[:RStudioでお勧めの本2018年版]] -[[]] ===== RStudio入門リンク ===== Rの導入とRStudio事始め(改訂版) Takashi Yamane Published on Nov 30, 2015 https://www.slideshare.net/TakashiYamane1/rrstudio →まずは、こちらのスライドを斜め読みでRStudioの雰囲気をつかみます。 次に、以下の動画を見て、動画の通りにやってみるのが非常にお勧めです。 http://plaza.umin.ac.jp/~takeshou/R/RStudio1st.html RStudioの基本的な使い方・設定 →RStudioの各画面(ペインと呼びます)の説明があります。 https://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/stat/first.html Rの初歩 奥村 晴彦 Last modified: 2019-04-22 →こちらのサイトを3回くらい写経すると、割と慣れてくると思います。 RStudio入門2冊目は、以下の本がお勧めです。tidyverseというRに必須なパッケージの使い方(dplyrでデータ前処理、ggplot2でグラフ描画)が詳しく解説されています。 ===== Rを利用するための他の方法 ===== WindowsにRStudioをインストールする以外には、以下の方法があります。 -RStudio Cloudに登録する -Google Colaboratoryに登録して、さらにRを使用できるように設定する -WindowsパソコンにJupyter Notebookをインストールして、さらに、Rを使用できるように設定する WindowsにRStudioをインストールするのが個人的にはお勧めです。 ==== RStudio Cloudに登録する ==== https://rstudio.cloud 2019年現在alpha版ですが、メールアドレスとパスワードを登録するだけで、Rの環境構築ができます。一番簡単です。無料です。ただし、スピードが遅いのが難点です。 ==== Google ColaboratoryでRを利用する ==== 簡単です。一番お勧めかも。以下にやり方を記載させていただきました。 https://i-doctor.sakura.ne.jp/font/?p=41530 GoogleColaboratoryでいきなりR環境構築 2019年10月9日 [[https://colab.research.google.com/notebooks/welcome.ipynb?hl=ja|Google Colaboratory]]に登録して、さらにRを使用できるように設定します。慣れれば簡単です。ただし、スピードがやや遅いです。 流れ -Colaboratoryで新しくノートブックを作成する -Googleドライブに保存する(.ipynbファイルとして保存されます) -VisualStudioCode(またはメモ帳)で開く "kernelspec":{"name":"python3","display_name":"Python 3"}となっている部分を書き換えて保存 "kernelspec":{"name":"ir","display_name":"R"} Colaboratoryで編集した.ipynbファイルを開く 参考:https://qiita.com/nozma/items/cbfffb223ef8155d04bf @nozma 2019年04月10日に更新 ColaboratoryでRやSwiftを使う ==== Jupyter Notebookをインストールして、さらに、Rを使用できるように設定する ==== https://www.anaconda.com/distribution/#download-section WindowsパソコンにAnaconda(Python 3.7 version, 64bit)をインストールして、さらに、Rを使用できるように設定します。 最初のインストールに一時間くらいかかります。また、Rを使用できるようにするための設定も、慣れていないと大変で、初心者にはお勧めできません。しかし、インストールさえ終われば、スピードは早く、見やすく、個人的には最高の環境と思われます。 流れ -Anacondaをインストール -Rをインストール -コマンドプロプトで、IR Kernelをインストール(Jupyter NotebookでR使用できるようにするため) 参考:https://codezine.jp/article/detail/10917 本格的なPythonデータ解析環境を手軽に! 「Jupyter Notebook」の導入から可視化まで Pythonによるデータ解析入門 第1回 WINGSプロジェクト 西 潤史郎[著] / 山田 祥寛[監修] 2018/07/02 http://waitingforthesnark.blogspot.com/2017/04/jupyter-notebookrwindows.html?m=1 2017/04/30 Jupyter NotebookでRを動かす(windows) https://kato-robotics.hatenablog.com/entry/2018/03/26/171754 2018-03-26 Rの始め方 (Windows, Jupyter notebook) ===== リンク ===== 目次:[[00.初めての医療統計rとezr:index.html|初めての医療統計RとEZR]] 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