疑似科学
ある病気に対する治療法が、有効であるかどうかについては、
ヒトに対する、「プラセボ対照二重盲検比較試験」
で有意差(ほとんどの場合はp値が0.05未満かどうかで判定)が出るかどうかで判断することが「科学」であり、それをしないで「ある治療法が有効である」と主張するのが「擬似科学」であると思われる。
治療以外に関しては、「査読のある論文に掲載された」ぐらいしか、科学と疑似科学を分ける方法は、なかなか難しい。もちろん、査読のある論文に掲載された内容であっても(Natue, Cell , Scienceであっても)、年月と追うと、後で誤りがあったことが分かることも多々あるので、やはり「絶対正しい」とは言い切れない。しかし、まあ、それを信じて行動するしかないのではあるが。
具体的には、現在のところ、本や、PubMedで検索してhitした論文を一つずつ読んで自分で検証すればよい。そういうことをお金で代行してくれるサイトもいくつかある。
最近、エイズの疑似科学に関する本を書店で見かけて、買ってしまい、読んだ。
少し前に、ホメオパシーもニュースで話題になっていたのであるが、大学の講義でとても面白く、わかりやすいシラバスがダウンロードできるのでリンクを貼っておく。
http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp/dspace/handle/10069/23093
http://astro.edu.nagasaki-u.ac.jp/~masa/lecture/#gijikagaku
2011/5/18の講義「代替医療」のスライドPDFは非常におすすめ。
http://www.takeda.co.jp/press/article_41340.html
40年以上使われていた「ダーゼン」(抗炎症薬)が2011年2月21日に自主回収。
以後、ダーゼンを処方しようとすると、「○○医者」と言われてしまいます。
VitB12製剤は大丈夫かな?
ということでサンコバの添付文書を調べてみた。
1978年の調査ではあるが、
「調節性眼精疲労患者に対する効果をプラセボ対照二重盲検比較試験」
にてプラセボと有意差があったとのこと。
また、別の臨床試験では、有効率66.1%だったとのこと。
http://kentapb.blog27.fc2.com/blog-entry-2134.html
によると、
「医薬品というのは、臨床試験を行い有効性の検証を行い安全性の把握してから世の中に送り出されます。」
「世の中に出た薬たちは、一定の期間ごとに「再評価」というチェックを受けます。薬が発売されて以降の科学技術の進歩や状況の変化を踏まえ、薬の有効性や安全性を一定期間ごとの再確認しようという制度です。」
ということなので(当然のことですが、やはり薬ひとつ出すのにかなりお金はかかります。「原価がいくらなのに、、、」という考え方は無理そうです。といっても、内服薬はジェネリック使っちゃいそうです。点眼薬のジェネリックは、臨床試験(緑内障治療薬なら何mmHg眼圧が下降するのかなど)はどの程度しているのだろうか?たぶん、添付文書に書いてあるだろう。。。
http://www.senju.co.jp/medical/products/__icsFiles/afieldfile/2010/05/19/rptenpu.pdf
によると、「キサラタン(ファイザー製薬)」のジェネリックである『ラタノプロスト点眼液0.005%「センジュ®」』の添付文書を読んでみると、ウサギとイヌで、同2剤点眼の実験を行っている。
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00057445.pdf
キサラタンの添付文書には、臨床成績(ヒト、POAG患者、高眼圧患者)の結果が記載されている。