Marcus Gunn瞳孔とMarcus Gunn現象
1.絶対性瞳孔強直
動眼神経核や動眼神経経路に損傷をきたしたときに、対光反応は完全に消失する.これを絶対性瞳孔強直という。
www.acpt.jp/acpt_resumeFile/neu07.pdf
光反射(対光反射): 光反射には直接性瞳孔反応と,共感性瞳孔反応のふたつがふくまれる.
前者は片眼に光を照射したとき,その眼の瞳孔縮小がおこる反応であり,後者は片眼を光照射したとき,対側の瞳孔も縮小する反応をいう.この結果,光反射では両眼の瞳孔縮小(縮瞳)がおこる.光反射は刺激光が黄斑部に近いほど強くおこり,網膜の周辺刺激ではおこらない.上丘から副交感動眼神経核(エディンガー・ウエストファール核)までの経路に損傷があると,光反射は消失する.これはアーガイルロバートソン瞳孔(反射性瞳孔強直)とよばれ,脊髄癆や進行麻痺の重要な症状である.
いっぽう動眼神経核や動眼神経経路に損傷があれば瞳孔反応は完全に消失する.これを絶対性瞳孔強直という.
2.黒内障性瞳孔強直 amaurotic
pupillary rigidity
黒内障の際に、対光反応が消失すること。(だと思います。そのような記載はwebで見つけられませんでした。)
黒内障は、内頸動脈の枝である眼動脈の閉塞により網膜血流が途絶して失明する疾患。
3.絶対性瞳孔強直と黒内障性瞳孔強直の違い。
前者は動眼神経(出力)の異常であり、後者は求心性の神経(入力)の異常ということが大きな違いである。
Klin
Monbl Augenheilkd. 1993
May;202(5):404-7.
[Disorders of pupillary motoricity] [Article
in German] Huber A.
1. Disorders of the parasympathetic outflow
(iris sphincter muscle disorders): lesions of the oculomotor nerve, tonic
pupil, Adie’s pupil syndrome.
2. Disorders of the sympathetic outflow
(iris dilator muscle) Horner’s syndrome (neuron I, II, III).
3. The afferent pupillary defect (lesions
of the optic nerve, the chiasm and the optic tract): amaurotic pupil rigidity, amblyopic
pupil disturbance, bitemporal pupil rigidity, homonymous hemianopic pupil
rigidity, Argyll-Robertson pupil.
maurotic pupil 黒内障瞳孔
Afferent 【名】《医》求心性神経【形】《医》〔神経が〕求心性の《医》〔血管などが〕輸入性の
4.Marcus Gunn瞳孔
RAPD, swinging flash-light testの別名。
光を左右交互の目に当てて、光を当てた眼の瞳孔が散大しないかを判定する試験。
もし光を当てた眼が散大した場合、その眼の入力異常(言葉が変ですが、、、)が疑われる。
5.Marcus Gunn現象
Marcus Gunn症候群、jaw-winking
phenomenonの別名。 (Equilibrium Res Suppl. 13
1-83, 1998参照。)
1883年
Marcus Gunnは、一側の眼瞼下垂があって、下顎を反対側または前方に動かすと直ちに下垂眼瞼が挙上し、下顎がその位置にとどまっている間は挙上位を保持した1例を報告した。これは、外側翼突筋が収縮すると、同側の上眼瞼挙筋が収縮するために起こる現象で、lateral
pterygoid-levator palpebrae synkinesisということができる。(?)通常、この症状は一生続く。 ( http://www.jstage.jst.go.jp/browse/jser/-char/ja/ )
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