子育て本
高学歴な親はなぜ子育てに失敗するのか
http://www.chuko.co.jp/laclef/2011/11/150399.html
本屋でみかけて、つい買ってしまった。
(1)高学歴者を
「高学歴+家系エリート」
「高学歴+頭脳エリート」
の2つの類型に分類しているのが分かりやすかった。
(2)「公立小学校よりも私立小学校の方が親の所得格差が開いている。」
という指摘を見て、「なるほどなあ」と思った。
(3)最後の方に、「高学歴な親が子育て(就職まで)に成功したケース」
の例で、「息子の留学費用が年間400万円(米オレゴン州の)」
(ちなみにハーバード大なら年間600万円かかるらしい)
という章があった。
「ルポ貧困大国アメリカ」堤未果著、岩波新書
「ルポ貧困大国アメリカ II」堤未果著、岩波新書
を読んだばかりの私には、
「中流階級の子供が金銭的に無理をして大学に入学し、卒業しても就職もままならず学資ローン地獄」
という言葉が浮かんだが、この例は、「年間400万円」という留学費用を「親」が出してくれているので、中流階級よりも上だったのであろう。母親の仕事で、大学留学について相談できる知り合いが米オレゴン州にいたというのが何よりも驚いた。
いくら「教育にお金がかかる」といっても、大学生にもなって「年間400万円」を親に出してもらうのは、親の年収が1000万円以下の場合は無理であろう。
あれ?親の年収が1000万円でも、税金などを考えると、よほどの貯金がない限り無理か?両親あわせて2000万円くらいなら、両親の引退後の生活も含めて考えて、このくらいの費用を出せるのだろうか?そもそも、エリートの話だから、親は上流階級でした、、、
まあ、私には関係のない話ではあるが、、、
(4)著者は長年、医学部予備校の講師をされていたということもあり、
(他の本よりも、さらに、)かなり言葉を選んで文章を書かれていると思われる。
こういう文章の書き方を見習いたい。
しかし、そもそも、割と多くの人が、「高学歴」にあこがれるのはなぜかと考えると、
「高学歴だとお金持ちになれる可能性が高そうだから」
であろう。
まあ、お金持ちでなくても、「高学歴」→「人生が楽しい!」だったら、高学歴の意味があろうが(高学歴の定義にもよるが)、大学卒くらいでは厳しそうである(ちなみに、一般的に、今の日本では、大学院卒は、大学卒よりも就職が厳しそうである)。
「学歴よりも、お金がほしい。」
こちらの方が、多くの人の望みだと思われる。
(もっとも、お金がの欲が満たされれば、名誉欲などが出てくるのかもしれない(マズローの欲求段階説)が、日本の人口の99%の人にとっては、まずはお金ではないだろうか?)