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滑車神経麻痺

滑車神経(IV、trochlear nerve)は、上斜筋(superior oblique muscle)を支配しています。

後天性の上下複視の原因として、頻度として、滑車神経麻痺が多い?(要文献)

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外眼筋の解剖

眼軸(角膜頂点から黄斑までの距離)は、24mm

引用元:外眼筋の図

それぞれの筋肉と作用方向(解剖さえ覚えれば、暗記は不要だが、解剖学テキストと神経内科テキストで作用が異なって混乱しやすい)

→大変恥ずかしながら、「外眼筋の解剖学での作用と検査での運動方向が異なることについて」を読んでやっと納得しました。

作用の強い順に記載しています。解剖学的には、1個の筋のみ収縮すると仮定すると、以下のようになります。

  • 外直筋:外転
  • 内直筋:内転
  • 上直筋:上転・内方回旋・内転
  • 下直筋:下転・外方回旋・内転
  • 上斜筋:内方回旋・下転・外転(総腱輪より起始、滑車を通り、上直筋の下をくぐって、眼球の上面外側寄りの強膜に停止)
  • 下斜筋:外方回旋・上転・外転(眼窩の前縁内側寄りから起始、下直筋の下を通り、眼球の下面外側寄りの強膜に停止)

外内上下の直筋は、眼球赤道部よりも前方(角膜側)に付着(筋肉の停止の位置)、上斜筋と下斜筋は、眼球赤道部よりも後方(黄斑部側)に付着した模型図を描いて、それぞれの筋肉が収縮したときの眼球運動を図示(上から、横から、前からの3方向)すると、以下のような図を導くことができます(以下のリンク先参考)。

これは、外眼筋が1個ずつ動いた場合の、眼球運動とのこと。

実際は、複数の筋肉が同時に動くので、それを考慮すると、実際の診療では、以下のように考えるのがよいらしいです。(Parksの3段階法でも下の図が使用される)

引用元:眼球運動障害の評価法(2014)を一部改変

外眼筋のリンク

Bielschowsky head-tilt test(ビルショウスキー頭部傾斜試験)

眼球の内旋・外旋機能を評価する方法

例えば、R)滑車神経麻痺(上斜筋麻痺)の場合、首を患側(右下)に傾けてもらうと、上下複視が増強する。

Parksの3段階法

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上下斜視の原因が、1個の筋のみの障害が原因の場合に有効な診察方法

MRIで上斜筋麻痺と診断された患者50名のうち、Parks3段階法をすべて満たしたのは70%(35名)という報告もある[https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25459202/](こちらに記載されていた)

HESSチャート

  • HESSチャートは、向かって右側がみぎ眼、左側がひだり眼。対面とは逆なので注意。
  • 四角が小さい方の麻痺筋がどれかを見る?

複視その他

https://i-doctor.sakura.ne.jp/font/?s=%E5%A4%96%E7%9C%BC%E7%AD%8B 外眼筋

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