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200921 SARS-CoV-2は空気感染するのか?
2020年9月時点での結論:新型コロナウイルス対策は今まで通り皆のサージカルマスク装着と接触感染予防を行っていく
WHOやCDC(アメリカ)が『COVID-19が空気感染する』と言っても、医療従事者全員がN95マスクをするのは、2020年9月時点では非現実的です。
空気感染と飛沫感染の定義としては、以下のリンク先が分かりやすいです。
http://www.nobuokakai.ecnet.jp/nakagawa217.pdf
- 空気感染(飛沫核感染):病原菌が入った飛沫の大きさが5um未満でも、ヒトからヒトへ経気道感染する感染様式
- 飛沫感染:病原菌が入った飛沫の大きさが5um未満なら感染力がないが、5um以上ならヒトからヒトへ経気道感染するする感染様式
少なくとも2010年頃までは、日本の医師国家試験では、『空気感染する疾患は結核、麻疹、水痘の3つ』が正解でした。
この2つの感染方法、区別することが大事な理由として、
- 空気感染する病気に罹患している患者に接するときにはN95マスクをしないといけない(飛沫感染の病気の患者対応ならばサージカルマスクでOK)
という暗黙のルールがセットとなります。
参考:http://www.hc.u-tokyo.ac.jp/covid-19/infection_route/
ですが、2020年9月現在、新型コロナウイルス感染症COVID-19患者に接するときは(日本では)
- 患者がサージカルマスクを装着
- 医療従事者はサージカルマスク、ゴーグル、エプロン、手袋
としていますが、患者から医療従事者に爆発的に感染しまくっているという話は聞きません(2020/9月時点)。
患者と医療従事者が接した後に、患者がCOVID-19と判明しても、両方ともサージカルマスクをしていれば、濃厚接触者としてカウントされませんが、やはり、患者から医療従事者に爆発的に感染しまくっているという話は聞きません(2020/9月時点)。
以下の記事を読んで、考え方が変わりました。
https://medical.nikkeibp.co.jp/inc/mem/pub/report/t344/202008/566635.html
「空気感染」を誤解していませんか?
国立病院機構仙台医療センターの西村秀一氏に聞く
2020/08/08
- 短距離であれば、インフルエンザも新型コロナウイルス感染症COVID-19も空気感染する
というのは間違いなさそうですが、だからといって、医療従事者全員がN95マスクをするのは、2020年9月時点では非現実的だし、安全面でも不要と個人的には思います。
しかし、スペイン風邪は、最初の流行の1年後と2年後に何千万人も死亡したという歴史がありますので、2021年冬、2022年冬は、
COVID-19流行に気を付けなければならないことは間違いなさそうです。
2020年9月 CDCホームページ変更
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