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02.RStudioのインストール
—2019/10/08 更新
前回の01.EZR(とR)のインストールでは、WindowsパソコンにEZRをインストールしました。今回は、R Studioをインストールします。
R Studioとは?
統計の計算をしたいのであれば、よほどのことをしない限りは、 EZRで十分です。
ところが、データを追加したり、間違っていたところを1つでも訂正したりすると、統計処理を最初からやり直さなければいけません。
やり直しをすることが、他のミスの発見にもつながることもあるのですが、できれば、
(1)計算の過程を記録に残し、
(2)元データに変更があっても、自動的に再計算してくれる
ようなシステムを構築できれば、理想的です。
これは、R Markdownというシステムを用いることで可能となります。デメリットとしては、R言語の勉強が必要であること、日本語での利用には、文字化けなどにやや難があることですが、R Markdownをマスターしたあかつきには、きっと、統計処理を含むレポート作成がラクチンになることでしょう。(筆者は、まだ、全く、その域に達しておりません。)
そして、R Markdownを利用するためのプラットフォームとして、R Studioという統合開発環境(IDE)、つまりコンピューターソフト上で、R Notebookファイルを作成していく方法が有用です。
以下のサイトには、R Markdownの使用方法が分かりやすく記載されています。
連載
R Markdownで楽々レポートづくり
http://gihyo.jp/admin/serial/01/r-markdown
このサイトでは、上記サイトの内容その他を、R Studioで実行する方法を記載させていただきたいと思います。
もちろん、初めて統計をしようとする人にとっては、『どのようなときに、どの手法を使えばよいのか?』というところが分からないものです。そのような方は、まずは、2015年に発売された初心者でもすぐにできるフリー統計ソフトEZR(Easy R)で誰でも簡単統計解析を読んで、具体的な実例とともに、例えば、t検定を行ってよい条件や、実際のt検定のやり方、結果の解釈の仕方などを理解する必要があります。
R Markdownは、統計についてはある程度理解した上で、Rプログラミングをやってみようと思う人、特に同じようなレポートを何回も書かなければならない人にお勧めです。
R Markdownを用いて論文を作成した場合は、論文のMethodには、
All statistical analyses were performed with R 2.13.0 (R Foundation for Statistical Computing, Vienna, Austria).
と記載すればよいようです。
RStudioでRNotebookを保存する場所はC:/r/直下でフォルダ名などは英語のみで
結論:C:/r/qpcr/210614_WelchTestPosthoc.Rmd などのように、C:/からフォルダ名、ファイル名まで、全て半角英数字にする。
特にフォルダ名に日本語などは入れないように気を付ける
Previewしようとすると、以下のようなエラーが出て、グラフなどがうまく表示されないことがあります。
error creating notebook file name conversion problem --name too long?
開発環境
Windows 10 Pro (1803)
R 3.0.2
EZR 1.40
WindowsにRStudioをインストール
https://www.rstudio.com/products/rstudio/download/ からWindows用インストーラーをダウンロードしてインストールします。
以下のリンク先を御覧頂ければ幸いです。
インストール方法とRStudio入門については、以下の本が非常にお勧めです。
RStudioの使い方に関するリンク(1)
以下に、RStudioの使い方についてまとめてみました。
初めての医療統計 目次
RStudio入門リンク
Rの導入とRStudio事始め(改訂版)
Takashi Yamane
Published on Nov 30, 2015
https://www.slideshare.net/TakashiYamane1/rrstudio
→まずは、こちらのスライドを斜め読みでRStudioの雰囲気をつかみます。
次に、以下の動画を見て、動画の通りにやってみるのが非常にお勧めです。
http://plaza.umin.ac.jp/~takeshou/R/RStudio1st.html
RStudioの基本的な使い方・設定
→RStudioの各画面(ペインと呼びます)の説明があります。
https://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/stat/first.html
Rの初歩
奥村 晴彦
Last modified: 2019-04-22
→こちらのサイトを3回くらい写経すると、割と慣れてくると思います。
RStudio入門2冊目は、以下の本がお勧めです。tidyverseというRに必須なパッケージの使い方(dplyrでデータ前処理、ggplot2でグラフ描画)が詳しく解説されています。
Rを利用するための他の方法
WindowsにRStudioをインストールする以外には、以下の方法があります。
- RStudio Cloudに登録する
- Google Colaboratoryに登録して、さらにRを使用できるように設定する
- WindowsパソコンにJupyter Notebookをインストールして、さらに、Rを使用できるように設定する
WindowsにRStudioをインストールするのが個人的にはお勧めです。
RStudio Cloudに登録する
2019年現在alpha版ですが、メールアドレスとパスワードを登録するだけで、Rの環境構築ができます。一番簡単です。無料です。ただし、スピードが遅いのが難点です。
Google ColaboratoryでRを利用する
簡単です。一番お勧めかも。以下にやり方を記載させていただきました。
https://i-doctor.sakura.ne.jp/font/?p=41530
GoogleColaboratoryでいきなりR環境構築
2019年10月9日
Google Colaboratoryに登録して、さらにRを使用できるように設定します。慣れれば簡単です。ただし、スピードがやや遅いです。
流れ
- Colaboratoryで新しくノートブックを作成する
- Googleドライブに保存する(.ipynbファイルとして保存されます)
- VisualStudioCode(またはメモ帳)で開く
“kernelspec”:{“name”:“python3”,“display_name”:“Python 3”}となっている部分を書き換えて保存
"kernelspec":{"name":"ir","display_name":"R"}
Colaboratoryで編集した.ipynbファイルを開く
参考:https://qiita.com/nozma/items/cbfffb223ef8155d04bf
@nozma
2019年04月10日に更新
ColaboratoryでRやSwiftを使う
Jupyter Notebookをインストールして、さらに、Rを使用できるように設定する
https://www.anaconda.com/distribution/#download-section
WindowsパソコンにAnaconda(Python 3.7 version, 64bit)をインストールして、さらに、Rを使用できるように設定します。
最初のインストールに一時間くらいかかります。また、Rを使用できるようにするための設定も、慣れていないと大変で、初心者にはお勧めできません。しかし、インストールさえ終われば、スピードは早く、見やすく、個人的には最高の環境と思われます。
流れ
- Anacondaをインストール
- Rをインストール
- コマンドプロプトで、IR Kernelをインストール(Jupyter NotebookでR使用できるようにするため)
参考:https://codezine.jp/article/detail/10917
本格的なPythonデータ解析環境を手軽に! 「Jupyter Notebook」の導入から可視化まで
Pythonによるデータ解析入門 第1回
WINGSプロジェクト 西 潤史郎[著] / 山田 祥寛[監修]
2018/07/02
http://waitingforthesnark.blogspot.com/2017/04/jupyter-notebookrwindows.html?m=1
2017/04/30
Jupyter NotebookでRを動かす(windows)
https://kato-robotics.hatenablog.com/entry/2018/03/26/171754
2018-03-26
Rの始め方 (Windows, Jupyter notebook)
リンク